
ルーブリック(Rubric)とは
評価項目とレベルで学習到達度を示したもの
ルーブリック(Rubric)とは、ある課題についての達成レベルを観点と尺度からなるマトリクス表で評価したものを指します。
ある課題について達成目的(できるようになってもらいたいこと)を設定し、その達成のレベルを段階的に分けた表で示します。
- 縦軸=評価項目:観点(提出物、授業態度などに評価対象を分類したもの)
- 横軸=レベル:尺度(達成レベルをアルファベットや数字で数段階に分けて示したもの)

あるいは、あるテーマに沿って複数のコンピテンシー(評価基準)を束ねて表にしたものとも言い換えることもできます。
- コンピテンシー(評価基準):「何を評価するか」の指標。成果や課題を評価するための基準を段階的に束ねたもの

テストに頼らない総合的能力の評価
これまでのテストを使った評価方法では、学習者の知識や理解を判断する事はできても、思考・判断、スキルなどのパフォーマンス系の評価は難しいと言われていました。
ルーブリックによる評価では、様々な観点から学習者を評価できるため、従来の評価方法では難しいようなパフォーマンス課題も評価することができます。
- パフォーマンス課題:知識だけでなくや様々なスキルや思考力、問題解決能力等を総合して使いこなす (活用する)ことを求めるような、複雑な課題
欧米で活用されるルーブリック評価
欧米の大学教育では既にルーブリックでの評価の有効性が認められており、広く活用されています。 ルーブリック評価の公平性や客観性、また学生にルーブリック表を事前提示することで目的が明確になり、ルーブリック表を活用することで講師からの迅速なフィードバックが可能になる等の有効性から、日本の大学からも注目され、続々と導入が始まっています。
次世代の評価方法として注目集めるルーブリック評価ですが、そのメリットとデメリットについてもお話したいと思います。
ルーブリック評価のメリット
ルーブリックを用いることによって予め「評価軸」を示しておくことで、「何が評価されるのか」についての情報を講師と受講生で共有することができます。
このことにより多くの効果が期待されます。