Canvas LMSで本格的な動画配信から精緻な視聴履歴管理まで
ビデオ ポータル(Video Portal)はCanvas LMSと連携する動画学習用アプリケーションです。世界標準規格とされている1EdTechのLTI(最新仕様のLTI1.3)でLMSと連携動作するため、簡単なセットアップ作業でオンライン学習コースに動画配信環境と精緻な視聴履歴管理機能を組み込むことができます。システム管理者に頼らずとも、講師ユーザ(教師)が自分自身でLMSの画面から動画をアップロードすれば、利用者の受講環境ネットワークに適切な動画配信ビットレート(解像度や再生品質)へ自動変換してくれます。コース教材として動画を差し込めば、オンデマンドの動画学習や、動画視聴を前提とする課題や小テストを受講生へ提示することができます。動画閲覧へのアクセス認証もLMSと連動して厳しく検証されます。配信している動画の視聴時間を受講生毎にタイムラインの細部まで、また再生箇所まで詳細に記録し、学習の進捗や結果を確認できます。
動画をアップロードして教材に組み込むだけ
用意するのは、授業の収録動画や動画教材など配信したい動画ファイルだけです。コースに動画をアップロードすると高品質のストリーミング配信に最適化された動画形式に自動的にコンバート(ビットレート変換)されます。受講生の端末が利用するネットワーク環境に配慮して、少し低いビットレートで動画配信を行うように設定することも可能です。このアップロードした動画を教材Webページや課題、小テスト、ディスカッションなどに差し込むだけですので、動画作成に関する専門的な知識が無くても高度な動画学習コースを準備、提供できます。
コースの受講生はLMSの通常のオンライン教材(Webページ、PDF、Word文書、Excelワークシートなど)と同じように動画教材へ簡単にアクセスできます。外部のアプリケーションを立ち上げたり、LMS画面の外へ遷移して動画を再生するというような面倒はありません。一連のオンライン教材に取り組んでいる流れで、そのままLMSのインライン動画として視聴できますので学習フローを妨げず、集中力が途切れません。
どこまで視聴したのか、途中でスキップしていないかタイムラインで確認可能
視聴履歴は見易くグラフィカルに、またとても簡単な操作で一覧表示できます。個別の受講生について掘り下げて詳細にチェックしたい場合は、視聴のタイムラインで動画のどこからどこまでを視聴しているか、何分何秒見続けたのか、どこをスキップしたのかまで細かく確認できます。例えば、全部視聴を必須とする動画課題で最初と最後だけ視聴しているような受講生について、これを視聴完了と誤って採点するようなことを防げます。
視聴データの分析
Video Portalはデータドリブンな動画学習環境の実現を目指しています。学習者の視聴履歴を蓄積したデータを再利用できるようになっており、例えばコース全体の視聴状況について傾向分析することなどが可能です。どのような動画教材が好まれるのか、どのあたりが難しすぎたのか、多くの受講生に最後まで視聴してもらうためにはどのような工夫が必要になるのかを様々な角度から分析し、今後の動画教材選定や動画教材開発、リファイン、オンライン学習コースへの組み込み設計の改善に活用することで、教育コースの品質を継続的に高めていくことができます。
閲覧アクセスの増減へ柔軟に対応可能
Video Portalの動画配信基盤は極めてスケーラブルなクラウド環境で稼働しています。数十人程度の小規模利用から、大学などの教育機関、巨大企業グループの教育活動で求められる大規模動画配信まで、柔軟に性能調整を行うことができます。放送局レベルの大規模、高負荷の動画配信環境において多くの実績があるクライドネイティブ構成サーバソフトウェアを中核に、全世界のネットワークに向けたグローバル対応のCDN(コンテンツ高速配信ネットワーク)を利用するHTTPSベースのストリーミングシステムを構成しています。閲覧アクセスの増減へ柔軟に対応しているため、従来の動画配信システムで起こりがちであったアクセスが増えた途端に配信サーバーがダウン・・・等のトラブルを回避できます。