マスタリーパス機能を利用して、受講生ひとりひとりの学習レベルに合わせた教材を提供することができます。
Canvasでの通常の学習フローは、基本的に全ての受講生が同じ授業を、同じ教材、同じ順序で学習する単一の流れで構成されています。
そのため、学習を早く先へ進めたい受講生も、復習しながらじっくり学習したい受講生も、同じ教材を同じペースで利用することになります。
受講生の学習レベルに合わせた課題を後から個別に追加することは可能ですが、その都度、講師が手作業で課題を割り当てる必要があるため運用が煩雑になるという欠点があります。
マスタリーパス機能を利用することで、受講生の能力に合わせた教材をダイナミック(動的)に提供することができます。
マスタリーパスを利用した具体例をご紹介します。
「小学生向け算数コース」の「分数の計算」についてマスタリーパスを利用した場合
分数の計算について受講生の理解度に差があるので、以下のように教材を分けて与えたい。
- よく理解できている受講生 → 分数の応用問題
- あまり理解できていない受講生 → 分数の基礎問題
講師 | 分数の理解度を測る能力判定テスト(100点満点)を用意し、スコア範囲とスコア別の教材を以下のように設定する。
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受講生 | 「分数の理解度を測る能力判定テスト」のみ見えている。
スコア別の教材については見えていない。 |
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受講生 | 「分数の理解度を測る能力判定テスト」に解答する。
自動採点で60点と採点される。 |
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受講生 | 「分数の基礎についての解説(ページ)と課題・クイズ」が表示され、アクセス可能になる。
「分数の基礎についての解説(ページ)と課題・クイズ」を学習する。 |
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講師 | 講師は受講生がどの教材を与えられたか確認できる。
受講生が各自に与えられた課題を提出したりクイズに解答するので、提出物を確認もしくは採点することができる。 |
このように、受講生の能力に適した教材を自動的に提供することができます。
従来の学習フローにマスタリーパス機能を組み込むことで、効果的な教育手法として注目されているアダプティブ・ラーニング(学習者一人ひとりの理解度や学習の進捗状況に応じて学習内容や学習レベルを最適化する教育手法)を実現することができます。