Canvas LMSの特徴のひとつに「オンライン上にたくさん揃っているSaas型教育ツールとの相互運用性(LTI規格の多彩な教育ツールが簡単に使えるか)」を挙げることができます。
Canvas LMS自体の改造(システム仕様の変更)をしないで、コースに必要な機能を外部から簡単に組み込むことができるので非常に便利です。
Canvas LMSでは、LTI標準規格に対応している様々なタイプの外部アプリをコースに組み込んで利用することができます。
2018年6月現在で確認できるものだけでも「MediaSite」、「Kaltura」、「Turnitin」、「box」、「Cerego」、「BigBlueButton」、「TED Ed」、「YouTube」・・・330以上のLTI外部アプリケーションを利用可能です。
例えば、コースの課題に外部メディア・サービスで公開されている動画を挿し込んで閲覧させたい場合、YouTubeやVimeoなどの動画系アプリケーションをコースに追加しておくと、講師はボタン操作だけで簡単に動画コンテンツを教育に利用できます。
「外部アプリ」は講師がコース単位に追加することができますし、管理者が組織単位(学部や学科)ごと、教育機関全体(学校)で利用できるように追加することもできます。しかも、Canvas LMSの運営ポリシーによって「外部アプリ」を登録するための権限を利用者の役割毎にカスタマイズすること(システム管理者のみ登録可能にするなど)も可能です。
「外部アプリ」をコースに追加する方法はとっても簡単です。
コース設定のアプリケーションセンターで利用したい外部アプリを検索しワンクリックでコースに追加することができます。
他にもLTI対応アプリケーションの設定情報がたくさん集められているEdu App CenterというWebサイトから外部アプリのURLやXMLを取得して手動で貼り付けたり、または外部アプリ開発ベンダー提供の情報から個別にマニュアル設定する方法もあります。
追加した外部アプリはモジュール、コースナビゲーション、リッチコンテンツエディタ、課題等で利用することができます。追加した外部アプリへのリンクが利用できる場所(プレースメント)は決まっており、「プレースメント」で確認することができます。
「外部アプリを追加したものの、利用しそうもないので削除したい・・・」という時には簡単に削除することもできます。
ここでやっていることは「システム間連携の構成作業」と呼ばれるもので、昔だったらITシステムの専門家しかできないような難しい作業なのですが、Canvas LMSが世界的に統一されているLTI標準規格にしっかり準拠しているので誰でもセットアップ作業ができるようになったのです。
LMS単体ではなく、システム連携によって全世界で魅力的なeラーニング・エコシステムを育てていこうとするCanvas LMSの思想が強く現れている機能ですね!