Canvas LMSを特徴づけるものは操作が簡単にできる洗練された画面機能と考えている方が多いようです。確かにそのとおり、Canvasの画面は格好良くて使いやすいです。最新のユーザインターフェース設計技法がいろいろ盛り込まれていて、他のLMS製品と較べても明らかに良くできている感じです。
でも実は、Canvas LMSが圧倒的に優れている点は画面機能ではありません。極めて多機能なWeb APIの存在がCanvas LMSの一番の特徴であると言っても間違っていないと思います。
ありとあらゆる機能がWeb APIとして用意されています。これらの多様なAPIを他のアプリケーションプログラムから呼び出すことで、他システムとのデータ連携、Canvas LMSをバックエンドとして動作する関連システムの構築、Canvasの学習データの自動メンテナンス等など、実際のLMS利用で必須となる事項をとても簡単に解決できます。Canvasに存在しない機能を独自開発で追加したい場合、このWeb APIを使えばCanvas自体を改造しなくても、非常に高度な連携動作を実現することができます。
例えば、Canvas LMSの一部機能だけを利用したシンプルなスマホ用専用アプリケーションを作りたかったとします。そんな時は、iOSやAndroid端末用のアプリケーションを実装する際に画面表示制御の部分だけを作り、あとはCanvasのWeb APIを呼び出すようにすれば出来上がりです。
Canvas LMSはしっかりした設計のWeb APIが極めてたくさん用意されているので、システムの機能を拡張したり、運用を自動化したりする際に何でもできるという気分を味わえます。APIというのはあまり目立たない裏方的な機能なんですが、他のLMS製品と較べて圧倒的な優位点というのは実はココなんです。だから、LMSの高度な利用が進んでいる北米で、Canvasが事実上、唯一の選択肢となってきているのではないでしょうか。