Canvas LMSとは?どれくらい採用されているの?
利用方法説明の前にCanvas LMSの特徴をご紹介したいと思います。
オープンソースのeラーニング管理システム(LMS)製品に詳しい方なら、きっと名前くらいは聞いたことがあるかと思います。例えば日本国内でよく利用されているLMSでは次のような製品があります。
- Blackboard Learn
- Sakai
- Moodle
- WebClass
- manaba course
BlackboardはLMS業界の老舗で特に北米では商用製品として最大のシェアを維持してきました。LMSといえばBlackboardと言っても過言では無いほどでした。SakaiとMoodleはプログラムコードが無償公開されているオープンソースのLMS製品としても有名ですね。特にMoodleは個人レベルで手軽にセットアップすることができるのでLMSの小規模運用にも適していて人気があります。WebClassなども機能がシンプルではありますが、商用LMS製品としては大変安価に提供されていますので、日本国内では多くの教育機関で採用されています。manaba courseは国内導入実績トップのeポートフォリオ管理システムであるmanaba folioの兄弟製品として知られています。
でも、どの製品も古いのです。LMSという種類のソフトウェアが本格的に普及し始めたのは15年くらい前からですが、いずれの製品もその頃のコンセプトで設計されています。教育コンテンツを管理して受講生に配信し、小テストを行って成績を管理するというものです。もちろん各製品とも、年を重ねる毎に機能拡張されていますので、これからLMSにとって重要になってくることにも対応し始めています。古い基本設計のシステムへ増設に増設を重ねながら。。。
現在、そして次世代のLMSにとって重要となる考え方は何でしょうか?おそらくそれは次のような事柄です。
- 多くの一般人にとってフレンドリーな画面操作性(学習コストが低いか)
- 外部システムとの連携性(APIが充実しているか)
- システム設計やデータ管理における透明性(コンテンツデータは簡単に取り出せるか)
- オンライン上にたくさん揃っているSaas型教育ツールとの相互運用性(LTI規格の多彩な教育ツールが簡単に使えるか)
- セキュリティ面での堅牢性(プログラム実装コードが常に最新情報のもとに検証されているか)
Canvas LMSはこれらのポイントにおいて非常に優れた解決策を提示しています。改めて、その一つ一つをご紹介していきたいと思いますが、まずは現在の実績のみをご覧いただきます。
http://mfeldstein.com/marketsandmarkets-getting-lms-market-wrong/
これは2016年6月時点の北米エリア(カナダ、アメリカ合衆国)の教育機関でプライマリLMS(組織全体で利用する第一のLMS)の導入実績(新規・リプレース)をグラフ化したものですが、まだ新しい製品でありながら既に圧倒的なシェアを確保しており、更に伸び続けています。商用製品、オープンソース製品に限らず全てのLMSから、いずれの製品が選ばれたかという結果ですので、Canvas LMSが他の製品に比べてどれほどの高評価をされているか感じて頂けると思います。
Canvas LMSは今から数年以内にオンライン教育ツールの世界で、完全な圧倒的デファクトスタンダードとなりそうです。